about

この仕事を始める前の事 バンクーバーに有名な夕日が見れる海岸があった イングリッシュベイ 住み始めてすぐその夕日を観たいと思い何度も足を運ぶが 深い霧のせいで一向に見れない 友人たちは君が来てから晴れ間がないよ きっと雨男だなとからかう まあいいやと諦めていたある日 ふらりと散歩に出た あまり天気の事を考えずに街を散策して コーヒーでも買おうと浜へ 夕日が沈む瞬間だった 人々は急ぐのをやめ 立ち止まる 車で信号待ちをしている人たちも海の向こうを眺めている なんとも言い難い表情で海の先を見つめている姿が印象的だった とても美しかった 同時にとても儚かった ただ頭の中はとてもシンプルになっていく 必要なものは多くないと思わされた そして日本に帰り ものづくりを始めて 出会った言葉がある 聖書の一節 ヨハネの福音書 9:4 わたしたちは わたしを遣わされた方のわざを 昼のうちに行わなければなりません 誰も働くことができない夜が来ます この一節とあの日のイングリッシュベイの風景が重なり 自分の一生のうちにできる事を考え 与えられた能力で 夕日を見た時の感覚で ものづくりを通して自らを表現する事を思い Before Dark という屋号が完成しました